世界を旅したネコ

世界を旅したネコ

黒猫タネは退屈でした。いつも一人でした。

 

そういえばいつも一緒に眠ってくれたお父さんがある日をさかいに帰ってきません。
お父さんはどこに行ったのかなあ。




タネは退屈でした。寂しくて眠ったりゴロゴロしたりしてばかりでした。


昔お父さんがよく世界の話をしてくれました。どこどこの海が綺麗だとか、あそこの崖からの夕日が綺麗だとか。タネはその話を聞くたびに世界を見て見たいと思いました。


生まれてからタネの世界はお父さんと過ごしたこの部屋が全てでした。


タネはお父さんがもう帰ってこないのだと感じて 寂しくて泣きました。

 

泣き疲れた ある日 タネはお父さんのノートを開きました。そこにはお父さんの世界旅行の日記が記されていました。とても楽しそうだなと思いました。


タネは壁に掛けられた世界地図を眺めていました。タネはここにいても退屈で悲しいだけなので、お父さんが教えてくれた世界を見たいと思いました。

タネは一人で世界を旅することを決めました。タネは初めて玄関の扉を自分で開けました。


初めての外の世界はキラキラと輝いていました。少し怖かったけどすぐにワクワクしてきました。


タネはタクシーに乗りました。窓から見える景色がビュンビュンと過ぎていきます。こんなに早く移動したことがなかったのでネコは驚きました。


何時間かタクシーに乗ってタネは空港にやってきました。たくさんの人がいて本当にドキドキしました。


タネはどんどん飛び立っていく飛行機を見ているとワクワクしました。


タネは飛行機に乗りました。空の上から見る富士山の景色がとても綺麗でした。



今まできたことのない高さからみた景色を、スケッチと日記を書きました。


タネはいつのまにか眠っていました。そろそろ着陸するようです。


タネが最初にやってきたのはお父さんが初めての旅で感動した場所でした。空港からはバスで移動しました。みんなでワイワイ移動するのがとても楽しいことを知りました。


不思議な形の尖った岩がたくさんある場所でした。お父さんの日記の通りこの場所から見る夕日がとても綺麗でした。タネは世界の美しさに涙が溢れました。


その夜、タネはその街の伝統的なダンスをみんなで踊りました。お酒も飲んでとても楽しい気持ちになりました。



タネは生まれて初めて踊ったのがとても楽しかったので思い出を絵と日記にしました。


タネは車で砂漠を走りました。長い道をひたすらネコは眺めていました。世界はとても広いことをネコは知りました。


タネはとても暑い場所にやってきました。


タネはこのあたりはなんだか怖い場所のような気がしました。お父さんの日記には3人の盗賊が現れたとありました。


タネは怯えながら歩きました。3人の男が歩いてくるような気がしてネコはとても怖い思いをしました。でもなんとか大丈夫でした。


タネは船に乗りました。


海という大きな水たまりがタネには新鮮でした。


タネは魚を釣って食べました。新鮮な魚がどれほど美味しいか知りました。



水中に潜って見るともっとたくさんの魚がいました。大きな生き物もいてタネは本当に驚きました。


黒猫タネは海の美しさに感動してスケッチと日記を書きました。


タネは美しい街に降り立ちました。


タネは美しい女性と美しい街並みに感動しました。


タネはソフトクリームを食べました。今まで食べたことのない甘い味が気に入って、大好物になりました。



タネは海を眺めながらお父さんと暮らした家のことを考えていました。


お父さんに会いたいと思いました。たくさんの世界を見たタネは家に帰って見ることにしました。


家に帰るとやっぱりお父さんはいませんでした。その代わりに一人の女の子がいました。


その女の子にタネは世界の話をしました。女の子も楽しそうにその話を聞いてくれました。


タネは美しい夕日を女の子に見せてあげる旅に行きました。


楽しかった世界を家族に見せてあげることにしました。タネは一人で旅をしてきたときよりも何倍も楽しかったので、

黒猫タネはその気持ちをスケッチと日記に書きました。